アルジレリン

アルジレリン

アルジレリンとは

アルジルリン (Argireline) またはアルジレリンはアセチルヘキサペプチド-3とも呼ばれペプチドの一種です。ボツリヌストキシンを模倣して開発されました。タンパク質シナプトソーム関連タンパク質25(SNAP-25)のN末端をアセチル化したヘキサペプチドです。小胞関連膜タンパク質(VAMP)との結合においてSNAP-25と競合することでアセチルコリンの放出を阻害し、表情を作る筋肉の収縮を減少させることで表情におけるシワを減少させます。

特徴はボトックスを真似て合成したが、ボトックスとは異なり、注射を必要とせず外用で効果を出すことができ、急性毒性症状は出ないところです。

アルジレリンの皮膚浸透性

安全性と注射ボトックスの代替品として注目されたもののその分子量は(1000>)889(>500)であり通常のスキンケア化粧品に含まれていた場合は容易には浸透しません。さらに両性イオン型であることも皮膚浸透性を妨げています。この両性高分子を浸透させる工夫がこれまでにされてきたがエマルジョン化では不十分であったと報告があります。一方でイオントフォレシスやエレクトロポレーション、マイクロニードリング治療で使用する場合は浸透させることができます。低侵襲性を優先するならイオン導入が最適でしょう。

引用;Enhanced Skin Permeation of Anti-wrinkle Peptides via Molecular Modification

 

アルジレリンの効果

抗シワ効果

アルジレリンを目周りのシワに塗布した実験では4週間後に約50%の方がシワと皮膚の粗さが改善しました。塗布していない群はシワの減少はありませんでした。この実験はランダム化比較試験で行われているため根拠の質は高いと言えます。

引用;The Anti-Wrinkle Efficacy of Argireline, a Synthetic Hexapeptide, in Chinese Subjects