ニキビ治療の今後の治療展望について
ニキビの炎症を抑える治療
免疫学的には痤瘡はTh1、Th17優位の疾患であり、理論的にはこれらを抑制する抗体製剤は有効です。生物学的製剤としてはTNF-α阻害薬、IL-1α/β阻害薬、IL-17阻害薬、IL-23阻害薬が有効でしょう。
引用;New developments in our understanding of acne pathogenesis and treatment
創傷治癒の側面からの治療
外用薬では創傷治癒に関わるFGF、ビタミンC誘導体が有用と報告されています。PRP(platelet rich protein)が有効との報告もあります。ケミカルピーリングも表皮細胞をリニューアルさせるので創傷治癒機転の面からもある程度は有効です。炎症後色素沈着についてはとりわけ有効なものにハイドロキノン、アゼライン酸、ビタミンC誘導体(創傷治癒促進)があります。IPL(intense pulse laser)などの光治療も有効と考えられています。
引用;Non-surgical treatment with basic fibroblast growth factor for atrophic scars in acne vulgaris
引用;山崎研志.座瘡による炎症後紅斑, 瘢痕の予防と治療を考える. 美容皮膚医学 BEAUTY,2(4)83-88,2019.