硬毛化とは脱毛レーザー施術者によって軟毛が剛毛に変化する、あるいは毛の密度が高くなるなどの現象のことを言います。
原因
アレキサンドライトレーザーや光脱毛器が多いと言われています。ダイオードやヤグレーザーの報告はあまりありません。硬毛化が生じるまでの回数は数回〜数十回と幅があります。
①中途半端な刺激と炎症が毛周期の変化や発毛刺激につながった可能性
②照射光が深達しなかったことが原因の一因
発生部位・発生率
Skin type Ⅲ〜Ⅵの方に発症しやすく、発生しやすい部位としては上腕、背部、フェイスラインと言われていますが、全身どこでも起こり得ます。発生率は0.1%以下と言われています。
755nm(アレキサンドライト):発症率は0.6〜10%と言われているが、女性の顔から首に生える黒い毛に限定した場合、33%に達するとの報告があります。
引用;Paradoxical hypertrichosis after laser therapy: a review
引用;Effects of the 755-nm Alexandrite laser on fine dark facial hair: review of 90 cases
対策
硬毛化が発生した脱毛機械で回数を増やすか、ダイオードやヤグレーザーの高フルエンス照射に切り替えるかを行います。ただし高フルエンス照射では真皮熱傷などの合併症が懸念されるため、硬毛発症後にあえて何もせずに経過観察する場合もあります(この場合、1年程度で改善したとの報告もあるが、施術中止10年後の経過観察でも硬毛が残ったとの報告もある)。
硬毛化の一因は照射光が深達しないことにあると言われているので、一旦硬毛化した場合はYAGレーザーなどの長波長や針脱毛が解決策と言われています。