ピーリング

マッサージピール(コラーゲンピール)

イタリアで開発されたこれまでの懸念点であったフロスティングを起こさないピーリング剤です。

コラーゲンピールとは

TCA33%過酸化水素(H2O2コウジ酸5%を配合したピーリング剤です。過酸化水素には腐食抑制作用があり、TCAピーリングを緩和させます

1〜2mlを施術者が10分程度マッサージしながら薬液を浸透させていくのでマッサージピールとも呼ばれています。

開発の歴史

TCA(トリクロロ酢酸)はレベルⅠ〜Ⅲのケミカルピーリングに対し、濃度が上がると皮膚深達度が深くなります。TCAピーリングは過去にObagi医師が考案したレベルⅢのblue peelingがfrosting(軽度の皮膚剥離、組織の蛋白凝固、血管閉塞によるで皮膚表面の一時的な白い霜降り状態)を起こし、痂皮形成や色素沈着の合併に繋がることから日本人のrejuvenation(若返り)には向かないと判断されました。これに変わり、最近ではfrostingが起こらないTCAピーリング剤PRX-T33®︎が開発されました。

ピーリング範囲

TCA33%はmedium depth、真皮乳頭層レベルまでが剥離範囲となりますが、PRX-T33は過酸化水素の腐食抑制作用により表皮のfrostingがほとんど起こらないとされています。したがって実質真皮乳頭層がピーリング範囲となります。

引用;エビデンスに基づく美容皮膚科医療.2019;vol1.159:247

引用;大塚 藤男.皮膚科学.2016:vol.10:4:968

効果

frosting作用(皮膚剥離)を起こすことなく真皮深層に働きかけ、コラーゲンの生成を促進していきます。

適応

下記が適応疾患となりますが、いずれもエビデンスレベルはC2(十分な根拠がないので現時点では推奨されない)

・陥凹性瘢痕
・日光黒子
・肝斑