老人斑
特徴
- 形は不正形
- 大きさは米粒大〜数cm
- 顔面の側面にできやすい
脂漏性角化症(seborrheic keratosis)、日光黒子(solar lentigines)とも呼ばれます。形は不定形で徐々に大きくなり、色調も徐々に濃くなる傾向があります。厚さを増したものをSKと呼ぶこともありますが、予後や治療法は基本的に同じなため同一疾患と考えてもよさそうです。(厚みがあればCO2レーザーを使うなど多少のテクニックはあります。)
日光露光部であれば体のどこにでもできますが、後発部位としては顔面なら側面にできやすいです。おそらくこれは眩しい日光を避けるために横を向くことやUVカット剤の塗り方がいい加減になってしまうからでしょうか。
SKは毛包上皮が関与しているとの報告があり毛がないところには発生しない可能性が高いです。手掌足底には毛包がないのでSKを診たことがないのも納得がいきます。
類似疾患
治療
治療はレーザー除去です。シミの中では完全除去が期待できる数少ない皮膚疾患です。ダウンタイムが許容できない場合はIPL治療(フォトフェイシャル)や美白外用薬(トレチノイン,ハイドロキノン)などがあります。肝斑を合併している場合は,理想は肝斑治療を優先して活動性を抑えてからSKの治療を行います。ただし,肝斑部位から離れている場合は治療可能です。施術個数に関しては医学的には数十個シミを同日に取ることは問題ありませんが,炎症が広範囲に及ぶため全顔が赤くなったり,痂皮(かさぶた)だらけの顔になり、剥がれ落ちても炎症後色素沈着が全顔にできしみ取り前より、全顔のシミが一見濃く見えてしまうことにストレスを感じると思います。さらに全部のしみ取り後のケアが十分に均等にできない可能性があるため10個以内がいいのではないでしょうか。
肝斑
雀卵斑
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
- 13歳以上(多くは20歳以上)に初発
- 色素斑は両側対称性であることが多いが、片側もある
- 色は灰色〜淡褐色
色素沈着
基本的には何もしないのが治療です。高度な色素沈着で自然消退が遅い場合は肌のrejuvenation 目的に行うフラクショナルレーザーを補助的に使用することで,表皮の一部が焼け痂皮形成剥離後,メラニン量が減少する可能性がある。